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歳を取ると物忘れが激しくなることは、誰にでも起こりうることです。
加齢によるボケと認知症のサインを見逃していると、本人にとっても家族にとっても良いことはありません。
そこで、認知症の兆候を知っておきましょう。

・認知症を判断する
認知症は早期発見と早期治療が鉄則ですが、老人ホームに入居していない一人暮らしの方の場合、自分では気付き難い病気です。
そのため物忘れが酷いと感じたり、分かっていたはずの場所が分からなくなったりした場合には、物忘れ外来を訪れてみると良いでしょう。
一人暮らしの方は早々に老人ホームへ入居する判断材料にもなりますし、ケアの手がある場所で治療にあたるのが一番安心です。
また、家族の方が認知症で老人ホームの利用を開始した場合、病気に関する不安や悩みはケアマネージャーや老人ホームのスタッフに相談できるので、本人も家族も病気を前向きに受け入れ一人で抱え込まないことが大切です。

・認知症の初期症状
老人ホームに入居されている方でも症状が重くなることの多い認知症ですが、一見すると老化現象のひとつと捉えられがちです。
老人ホームでも自宅でも、繰り返し同じことを「言う」「聞く」「興味関心が合ったはずのものに対する執着心がなくなる」「物忘れ」「自宅の場所が分からない」、こういったことは認知症の兆候として真っ先に挙げられます。
しかし、周りから見て以前より怒りっぽくなったり、整理整頓が雑になったりする場合も認知症が疑われます。
認知症かどうか心配な場合には、老人ホームでも行われていることですが、簡単な計算式や今日の日付、自分の年齢を聞いてみましょう。
応えられなかった場合、専門機関への受診をおすすめします。

・認知症と混同しがちな病気
認知症とよく似た病気として、意識障害やうつ病が挙げられます。
また老人ホームへの入居が精神的負担になった場合、うつ病を発祥する方も少なからずいることから、病気に対する正しい知識を身に付けることが重要です。
認知症患者は、食事をした事実を忘れます。
物忘れは、食べた内容を忘れます。
うつ病の方は抗うつ薬で改善が図れますが、認知症の方は記憶力が低下しているので、それでは快報に向かいません。
ゆっくりぼけるのはうつ病と認知症の共通事項ですが、医療機関と提携している老人ホームに入居している場合、早期発見が可能でしょう。

認知症の初期症状は加齢による物忘れと非常に似ていますが、重くなる前に自身や家族によるセルフチェックを行うことが重要です。
老人ホームでは介護度にも関わってくるので目を掛けてもらえますが、家族の認知症に対する正しい知識も必要となってくるでしょう。